パソコンの薄型光学ドライブをSSDやHDDに換装する方法

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最近はノート PC や小型 PC に搭載されている SATA 光学ドライブはほとんど使用しなくなり、USB や SD カードのメディアを使うことが多くなった。しかし、OS やファイルなどをバックアップしようとすると、USB や SD カートなどはすぐに容量不足になってしまう。また、ノート PC や小型 PC は移動することが多く、外付けの SSD や HDD(以下 SSD/HDD と記す。)は何かと不便である。

そこで、使用しなくなったパソコンの光学ドライブを SSD/HDD を取り付けるマウンタに換装する方法を、画像を用いながら分かりやすいように記すことにする。

このページで換装した PC は、薄型光学ドライブを搭載した小型デスクトップ PC [HP EliteDesk 800 G1 US] で、取り付けたマウンタは[光学ドライブベイ用 2.5インチSATA/HDD マウンタ]である。

1、光学ドライブおよびマウンタを調べる

最初に、換装したい薄型光学ドライブベイに、取り付けられる 2.5インチ SSD/HDD 用マウンタが存在するかを調べる必要がある。

下の画像は、光学ドライブの寸法等を測定するために、HP EliteDesk 800 G1 US の上カバーを外したものである。このような PC のカバーはビス止めされているため、以下の要領で簡単に光学ドライブを取り外せるが、ツメ止めされているカバーやキーボードを外さなければ、光学ドライブが取り外せないノート PC などの場合はけっこう厄介である。

それでは、以下の方法で HP EliteDesk 800 G1 US のベイから光学ドライブを外す。

SATA データおよび電源一体化コネクタを外す(他では、データ/電源別プラグが多い)。

光学ドライブの固定用ストッパーを外側に押して外し、ドライブを前方に押し出せば簡単に外せる(他では、ネジ止めも多く存在する)。

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取り外した光学ドライブのサイズを測り、同等の寸法の SSD/HDD マウンタをネットで 探したところ、同一寸法のものが見つかった。

下の画像はそのマウンタで、中国製 [光学ドライブベイ用 2.5インチSATA/HDD マウンタ] である。幅および奥行きは同じで、下の画像での高さは 2種類しか表示されてないが、実際には 3種類用意されている。

このマウンタの幅(W) 128mm、奥行き(D) 128mm、高さ(H)は、9.0mm/9.5mm/12.7mm の 3種類である。

マウンタに取り付けられる SSD/HDD のサイズは 2.5インチで、厚さは入手するマウンタの内側の高さ以下のものを選択する必要がある。2.5インチの SSD/HDD の厚さは両者とも 7mm と 9.5mm が主流である。

このページで使用したマウンタは、高さ(H) 12.7mm のため、厚さ 7mm と 9.5mm の SSD/HDD が取り付けられる。

下の画像は、大きさおよび配置以外はネット上の画像とおおむね同等である。

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下の画像は、光学ドライブベイ用 SATA/HDD マウンタ [CHN-DC-2530PE-12.7] を amazon で注文し、送られてきた本体および付属品の内容である。

マウンタケース本体 1個

SSD/HDD 固定用の皿ビス 4本

皿ビス締め付け用の小ドライバー 1本

amazon でマウンタを確認する場合は ➡ [光学ドライブベイ用 SATA/HDD マウンタ]

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2、換装開始

さて、マウンタが届いたら早速換装作業に取りかかるが、このページで換装に使用した PC は [HP EliteDesk 800 G1 US] である。記すほどでもないが、他 PC の場合の換装方法は違ってくる。

また、マウンタに取り付けたストレージは、手持ちの [2.5インチ HDD 500GB 厚さ 9.5mm] である。

光学ドライブの緑色のストッパーステーを、樹脂製の工具などを使用して傷つかないように外す。

取り外したストッパーステーの突起をマウンタ側の穴に合わせ、押し込んで取り付ける。もしも取り付けが甘い場合は、薄い両面テープを貼り付けてから取り付ける。

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用意した SSD/HDD のコネクタプラグ(オス側)を、マウンタの SATA コネクタレセプタクル(メス側)に合わせて差し込む。

マウンタを裏返し、マウンタ付属の皿ビスで SSD/HDD の4か所を固定する。

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マウンタに SSD/HDD の取り付けが終わったら、そのマウンタをパソコンから取り外した光学ドライブベイに取り付ける。

光学ドライブベイに挿入したら、ストッパーのかかり具合を確認する。

SATA データおよび電源一体化コネクタレセプタクルを、マウンタのコネクタプラグにしっかりと差し込む。

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参考

下画像の赤丸の位置に 3チャンネルのスライドスイッチがある。腑に落ちないが、作動しない場合はこのスイッチを変えてみる必要があるらしい。私の場合は B のデフォルトで問題なく作動している。

このマウンタのソケットは、電源 6ピンのスリムコネクタ用、および信号 7ピンの標準コネクタ用を使用しており、いずれも接続規格で定められている。このようなことから、スイッチでの配線の切り替えや信号の切り替えは考えられないため、おそらく SATA 信号の伝送路のインピーダンス変換を考えたものだろう。

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3、完成

下の画像は、 光学ドライブベイ用 SATA/HDD マウンタ [CHN-DC-2530PE-12.7] マウンタに、 Western Digital の 2.5インチ HDD 500GB 厚さ 9.5mm を取り付け、[HP EliteDesk 800 G1 US] の光学ドライブベイに挿入し、電源を投入した画像である。電源が入るとマウンタパネルのブルーの LED が点灯する。

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4、最後に

このページで紹介した SSD/HDD マウンタを換装して大変重宝しているが、この換装方法はリユース的な側面もあり、中国製で安価であることなどから、入手する場合はリスクの可能性があることを考慮して購入に踏み切っていただきたい。

このようなことから、もしも換装したストレージ等が作動しない場合、および換装したことにより PC に不具合が生じた場合など、当方では一切の責任は負いかねますので、ご承知おき願いたい。

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