消せない 回復パーティションなどを完全に削除する方法
換装などで未使用になり、WindowsがインストールされているHDDやSSDを、GUI(通常のグラフィック画面)でフォーマットを実行すると、EFI/OEM/回復パーティションなどは、フォーマットできないために残ってしまう。また、現在使用中のHDDやSSDの回復パーティションを削除したい場合もあるだろう。
このような場合はCUI(コマンドプロンプト画面)で、diskpart(ディスク管理コマンド)を実行することで簡単に削除できる。
Windowsのディスク管理は、ベーシックディスクとダイナミックディスクが主流であり、パソコン出荷時のディスク管理のデフォルトは、ベーシックディスクが使用されている。
そこでこのページでは、Windowsのディスク管理、ベーシックディスクの回復パーティションを削除する方法を、Windows のCUI画像を用いながら初心者でも理解できるように説明していくことにする。
最初にGUIで、ディスクの管理のダイアログメニューから削除するディスクを確認する。
⑴ ディスクの管理のダイアログメニューを表示する方法は複数用意されているが、一番簡単な方法はスタートボタンを右クリックし、コンテキストメニュー内のディスクの管理をクリックする。
他の方法では、[Win+R]キーを押し、「ファイル名を指定して実行」のフォーム内に[ diskmgmt.msc ]を入力し、[OK]ボタンをクリックする。または[Enter]キーを押して起動する。
⑵ CUI操作で必要になるため、削除するパーティションのディスク番号を記憶するか記しておく必要がある。このページでは、以下画像の「ディスク 4」およびその「回復パーティション」のそれぞれにフォーカスを与え、回復パーティションを削除する。
コマンドプロンプトを管理者権限で起動する手順を以下に記す。
▶ 手順 1
コマンドプロンプトを起動する方法は多く用意されているが、このページでは「ファイル名を指定して実行」から起動する手順を以下に記す。
❶ タスクバーの[スタート]ボタンを右クリックする。
❷ 表示された名前のフォーム内に[ cmd ]を入力する。
❸ [Shift+Ctrl]キーを押しながら[OK]ボタンをクリックする。
▶ 手順 2
ビープ音とともに、ユーザーアカウント制御のダイアログメニューが表示されるため、 [はい] をクリックする。
▶ 手順 3
以下の画像は、コマンドプロンプト(CUI画面)が起動した画像である。タイトルバーが「管理者:コマンドプロンプト」になっているため管理者権限で起動している。
「diskpart」コマンドを使用し、回復パーティションを削除する手順を以下に記す。
diskpartコマンドにより、コンピュータードライブのパーティションやボリュームなどを管理するには、まずディスクの一覧を表示する。その一覧から目的のディスクを選択し、フォーカスを与える必要がある。したがってディスクにフォーカスがあるとき、入力したdiskpartコマンドはそのディスクに対して機能することになる。
▶ 手順 1
diskPartを起動するため、カーソルの位置に[ diskpart ] を入力して[Enter] キーを押す。
▶ 手順 2
これでdiskpartが使用できるようになり、コマンド入力待ちの状態になる。
※参考
直接開きたい場合は、[Win+R]キーを押して「ファイル名を指定して実行」のフォーム内に[ diskpart ]と入力し、[Enter]キーを押す。または、[OK]ボタンをクリックすると即起動する。
▶ 手順 3
接続されているディスク一覧を呼び出すため[ list disk ]を入力して[Enter]キーを押す。
▶ 手順 4
接続されているすべてのHDDやSSDが表示される。パーティションを削除するディスク番号は、冒頭で確認した「ディスク 4」である。
▶ 手順 5
「ディスク 4」にフォーカスを与えるため[ select disk 4 ]を入力して[Enter]キーを押す。
▶ 手順 6
「ディスク4が選択されました。」と表示されるため、「ディスク4」にフォーカスを与えたことになる。
▶ 手順 7
確認のために[ list disk ] を入力して[Enter]キーを押す。
▶ 手順 8
表示されたディスクを確認すると「ディスク 4」の前にアスタリスク「※」が付いているため、フォーカスが与えられていることが見て取れる。
▶ 手順 9
さらに「ディスク4」のパーティションを確認するため[ list partition ]を入力して[Enter]キーを押す。
▶ 手順10
削除する回復パーティションは「partition 1」であることが見て取れる。
▶ 手順11
「partition 1」にフォーカスを与えるため[ select partition 1 ]を入力して[Enter]キーを押す。
▶ 手順12
「パーティション 1 が選択されました。」と表示される。
▶ 手順13
確認するため[ list partition ]を入力して[Enter]キーを押す。
▶ 手順14
表示されたパーティションを確認すると「partition 1」の前にアスタリスク「※」が付いてるため、フォーカスが与えられていることが見て取れる。
▶ 手順15
回復パーティションを削除するため[ delete partition override ]を入力して[Enter]キーを押す。
※参考
通常、コマンドの「delete partition」だけでは、既知のデータ パーティションだけを削除できるが、パラメータの「override」は読んで文字の如く、パーティションの種類にかかわらず、すべてのパーティションを削除できるため、間違いをなくするためには削除するパーティションの要チェックは必須だろう。
▶ 手順16
「diskpart は選択されたパーティションを正常に削除しました。」と表示され、回復パーティションは完全に削除されたことになる。
▶ 手順17
コマンドプロンプトを終了するため[ exit ]を入力して[Enter]キーを押すと、CUI 画面は消えてコマンドプロンプトを終了する。
GUI画面に戻り、最初に確認をしたディスクの管理のダイアログメニューを表示し、削除したディスクを確認する。
表示されたダイアログメニューを確認すると「ディスク 4」回復パーティションが削除され、未割り当てになっているのが見て取れる。
このページでは、回復パーティションを削除する方法を記してきたが、EFIや OEMなどのパーティションも同様の手順で削除できるため、参考にしていただければ幸いである。なお、間違っても使用しているシステムパーティションだけは削除しないでほしい。
CUIの操作に不慣れな場合は、コマンドのスペルのインプットミスが発生するため、私の記したスペル(赤い文字)をコピペして作業を行うと手間が省けると思う。
最後に、自信のない方は見様見真似で行わないで、パーティションを削除できるソフトや Linuxなどを利用することも選択肢の一つである。