Windows 11の要件をすべて回避するUSBメディアを作成する
Windows 11をインストールするには、TPM 2.0、セキュアブート、4GBのメインメモリ、といった最小システム要件を満たす必要がある。 使用しているデバイスがこれらの要件を満たしていないと、Windows 11をインストールできない。しかし、フリーソフトウエアであるRufusで作成されたインストールメディアを利用すれば、最小システム要件をバイパスしてWindows 11をインストールできる。
このページでは、Rufusを使用してWindows 11の最小システム要件のすべてを回避するUSBメディアを作成する手順を、Windows 11の画像を用いながら記すことにする。また、この方法で作成したUSBメディアを使用してPCをアップグレードされる方は、あくまでも自己責任で行っていただくことになる。
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➡ TPM/CPUを回避して Windows 11へアップグレード
Rufusは、広告やバナーやバンドルソフトが付属していないフリーソフトウエアであり、公式ウェブサイトからダウンロードして使用すれば、ウイルスやマルウエアに攻撃される心配のない、合法で安全なアプリケーションである。
Rufusの開発元は「Pete Batard(ピート・バタール)」で、日本語翻訳は「今井 翠 氏」である。
▶ 手順 1
以下のウェブサイトからRufusをダウンロードする。
・Rufusのダウンロード ➡ https://rufus.ie/ja/
▶ 手順 2
このページでは「Windows 11 ×64」のUSBメディアを作成するため、[rufus-4.5.exe]の実行ファイルをクリックしてダウンロードする(4.5の数字は変更される)。
※
実行ファイルの数字はバージョンアップするたびに変更されるため、ダウンロード時点で数字の大きいものを選択してダウンロードする。
また、他のOSや性能の違うPCのUSBメディアを作成する場合は、それぞれに対応した「rufus」をダウンロードする必要がある。
Rufusを使用して、Windows 11のシステム要件のすべてを回避するUSBメディアを作成するには、あらかじめWindows 11のISOファイルが必要になるため、必要な方は以下のページを参考に、Windows 11のISOファイルをダウンロードする。
➡ Windows 11 ISOイメージファイルのダウンロード
▶ 手順 1
ダウンロードした実行ファイル[rufus-4.5.exe]をダブルクリックしてRufusを起動する(ファイルの数字はその時点の数字に読み変える)。
▶ 手順 2
ユーザーアカウント制御のダイアログメニューが表示されるため[はい]をクリックする。
▶ 手順 3
Rufusが起動するため、ドライブプロパティに対して、以下の手順で設定する。
❶ Rufusが起動したら、8GB以上のUSBメディアをPCのソケットに差し込む。差し込むと同時にデバイスに自動で表示される。もしも、表示されない場合はプルダウンメニューをクリックして選択する。
❷ [選択]ボタンをクリックし、Windows 11 ISOファイルを選択する。
❸ 選択したWindows 11 ISOファイルがブートの種類に表示される。
❹ パーティション構成は、プルダウンメニューから[GPTまたはMBR]を選択する。
※ パーティション構成は、ディスクの管理からディスクを右クリックし、ボリュームタブでパーティションのスタイルを確認する。
➎ ターゲットシステムは、MBRの場合は[BIOS (または UEFI-CSM)]に変わる。
※ UEFIファームウエア対応の場合は、GPTを選択する必要がある。しかし、この記事を閲覧している方のシステムは、おそらくLegacy BIOSの可能性が高いためMBRにした。
❻ 詳細のプルダウンメニューやその他は、必要がなければデフォルトのままで、[スタート]をクリックする。
▶ 手順 4
Windows ユーザーエクスペリエンスのダイアログメニューが表示される。以下に項目内容を記すため、項目を確認しながら必要な項目のチェックボックスにチェックを入れる。
余談になるが、私は以下3つの項目にチェックを入れて、Windows 11 22H2のUSBメディアを作成し、試験的に超古いレガシー(MBRファイル形式)Windows 10 21H2がインストールされているPCに、疑いながらもインストールしたところ、簡単にアップグレードできた。現在は、アップデートもできて問題なく起動できている。
❶ 4GB 以上の RAM、セキュア ブートおよび TPM 2.0 の要件を削除
❷ オンラインアカウントの要件を削除
❸ □ ローカル アカウントを次の名前で作成: abcdef
❹ □ 地域設定をこのユーザーと同じものに設定
➎ データ収集を無効化
❻ □ BitLocker 自動デバイス暗号化を無効化します
チェックが終わったら、[OK]ボタンをクリックする。
▶ 手順 5
「USBメディアのデータは消去される」と、警告が表示されるため[OK]ボタンをクリックして作成を開始する。
▶ 手順 6
OKボタンをクリックすると、ISOファイルの作成が開始されて以下画像のように、状態がパーセンテージで見て取れるようになる。
▶ 手順 7
以下は、Windows 11のISOファイル作成が完了した画像である。
❶ ISOファイルのコピーが100%完了してフォーム内の色がすべて変わり、準備完了と表示される。
❷ [閉じる]ボタンをクリックしてRufusを終了する。
Rufusで作成したUSBメディアをのぞいてみると、Windows 11のUSBメディアが作成されているのが見て取れる。PCをアップグレードする場合は、以下画像のように実行ファイル[setup.exe]をダブルクリックして実行する。
Windows 11にアップグレードする手順は、前記した関連記事の「要件回避メディアを使用したWin11のアップデート手順」が参考になると思う。当然のことながら、前記手順4でシステム要件の回避にチェックした項目はスルーされてアップグレードされる。
ここまで、Windows 11の最小システム要件のすべてを回避するUSBメディアを作成する手順を記してきたが、Windowsの更新プログラムは最小システム要件を満たさないPCを考慮して開発されないため、アップグレード当初は動作しても、アップデートによりPCが動作しなくなることも考えられる。また、Microsoftによると、最小システム要件を満たさないデバイスには更新プログラムの提供が保証されないとのことである。
※ 当ウェブサイトは、ここに記した内容に伴い発生したいかなるトラブル、損失、損害などの諸問題について一切責任は負えないため、自己責任において行うこととする。