Windows 10 USB 回復ドライブ作成手順

回復ドライブとは、パソコンに問題が発生した場合、Windows が正常に起動できなくなる場合がある。そこで、回復ドライブを事前に作成しておき、その作成した回復ドライブを起動し、オプションの選択から、以下のようなことができるようになる。
⑴ ドライブから回復:以下の 2メニューから選択し、回復を実行する。
・ファイルの削除のみ行い、パソコンを引き続き使用する。
・Windows をすべて削除し、ドライブを完全にクリーンアップする。
⑵ トラブルシューティング:さらに詳細オプションから、以下のメニューを選択する。
・スタートアップ修復:Windows 起動の不調を自動修復しようとする。
・システムの復元:あらかじめ作成しておいた復元ポイントへ復元する。
・イメージでシステムを回復:作成しておいたシステムイメージから復元する。
・コマンドプロンプト:コマンドプロンプトで修復を試みる。
・以前のバージョンに戻す:Update したバージョンを以前のバージョンへ戻す。
⑶ デバイスの使用:USB ドライブ、ネットワーク接続、またはリカバリ DVD を使用して回復を試みる。
このページでは、Windows の回復ドライブを、USB メモリに作成する手順を記す。使用している画像は、Windows 10 21H1およびWindows 10 22H2のものである。
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詳細画像を巻末に表示するが、回復ドライブ作成後のUSBメモリの使用容量は、Windows 10 21H1では[5,42GB]、Windows 10 22H2では[6,26GB]になる。Microsoft は、実際に使用する回復ドライブ作成時の USB メモリのサイズは、16GB 以上を推奨している。このページで実際に使用したUSBメモリのサイズは、16.0GBおよび32.0GBである。
※注意事項
USB 規格 3.0 は現在のところ作成時に失敗することが報告されているため、USB 規格 2.0 を使用することをお勧めする。しかし、USB 規格 3.0 を使用する場合は、USB 2.0 のポートに接続して作成する。
また、回復ドライブ作成の途中で警告は出るが、作成処理の過程で USB メモリ内のデータはすべて削除される。
ここから回復ドライブの作成の方法を、手順を追いながらできるだけていねいに進めていくことにする。
▶ 手順 1
最初に、回復ドライブを作成するパソコンの USB ポートに、USB メモリを接続する。
▶ 手順 2
回復ドライブの作成を開始するには以下の方法で、システムツールからコントロールパネルを開く。
❶[ メニューボタン ] をクリックする。
❷[ Windows システムツール ] をクリックする。
❸[ コントロールパネル ] をクリックする。

▶ 手順 3
コントロールパネルのカテゴリー表示から、システムとセキュリティーの [ コンピューターの状態を確認 ] をクリックする。

▶ 手順 4
セキュリティーとメンテナンスのダイアログメニューが表示されたら、[ 回復 ] をクリックする。

▶ 手順 5
回復のダイアログメニューでは、[ 回復ドライブの作成 ] をクリックする。

▶ 手順 6
回復メディア作成ツールのユーザーアカウント制御が表示されるため、[ はい ] をクリックする。

▶ 手順 7
回復ドライブの作成ダイアログが表示される。
❶[ ☑ システム ファイルを回復ドライブにバックアップします。] のチェックボックスにチェックを入れる(デフォルトではチェックは入っている)。
❷[ 次へ ] をクリックする。

ドライブのデバイスを検索するために、お待ちくださいを表示する。

▶ 手順 8
USB フラッシュドライブの選択のダイアログメニューが表示され、使用可能なドライブ内から、USB メモリドライブを選択する。
❶ここでは、[ D:\(ESD-USB) ] をクリックして選択する。
❷[ 次へ ] をクリックする。

▶ 手順 9
回復ドライブの作成のダイアログメニュー内に、「ドライブ上のすべてのデータが削除されます。」と、警告マークが表示されるため、内容を確認して [ 作成 ] をクリックする。

回復ドライブを作成中のダイアログメニューが表示され、ドライブのフォーマットが開始される。

ドライブのフォーマットが終わったら、ユーティリティのコピーが開始される。回復ドライブの作成が完了するまで、パソコンのスペックにもよるが45分程度、スペックが低い場合は100分程度待つことになる。

▶ 手順 10
回復ドライブの作成がすべて終了すると、「回復ドライブの準備ができました」このコメントが表示されるため、[ 完了 ] をクリックして回復ドライブのダイアログメニューを閉じて、回復ドライブの作成を終了する。

⑴ エクスプローラの PC を開くと、デバイスとドライブが見て取れるため、回復ドライブを作成した USB メモリを確認すると、「回復」のドライブ名が表示されていることが分かる。

⑵ 回復ドライブのプロパティーを確認する。
・ 以下の画像は、Windows 10 21H1を32GBのUSBメモリに作製したもので、回復ドライブの容量は、5.42GBであることが見て取れる。

・ 以下の画像は、Windows 10 22H2を16GBのUSBメモリに作製したもので、回復ドライブの容量は、6.26GBであることが見て取れる。

⑶ 以下の画像は、USB メモリに生成された回復ドライブ内のフォルダーやファイルである。

⑷ 以下の画像は、 BIOS の First boot を USB ドライブに変更し、作成した回復ドライブを起動したダイアログメニューで、キーボードレイアウトの選択メニューが表示される。
なお、Windows の回復を実行する場合は、[ Microsoft IME ] をクリックして開始することになる。

⑸ [ Microsoft IME ] をクリックすると、以下のオプションの選択ダイアログメニューが表示される。なお、回復を実行する場合は、[ ドライブから回復する ] をクリックする。

⑹ [ ドライブから回復する ] をクリックすると、「ファイルの削除のみ行う」または「ドライブを完全にクリーンアップする」が選択でき、作成した USB ドライブから回復することができる。

最後に、前画像から見て取れるように、ドライブから回復する他にもオプションが用意されている。トラブルシューティングを実施することで、Windows 10 の起動に関するトラブルに対応できるようになるため、回復ドライブを事前に準備しておくことをお勧めしたい。