USBメモリに回復ドライブ作成する方法・Win11/10
回復ドライブとは、パソコンに問題が発生した場合、Windows が正常に起動できなくなる場合がある。そこで、事前に回復ドライブを作成しておき、その作成した回復ドライブを起動して、オプションの選択から以下のようなことができるようになる。
⑴ ドライブから回復:以下の 2メニューから選択し、回復を実行する。
・ファイルの削除のみ行い、パソコンを引き続き使用する。
・Windows をすべて削除し、ドライブを完全にクリーンアップする。
⑵ トラブルシューティング:さらに詳細オプションから、以下のメニューを選択する。
・スタートアップ修復:Windows 起動の不調を自動修復しようとする。
・システムの復元:あらかじめ作成しておいた復元ポイントへ復元する。
・イメージでシステムを回復:作成しておいたシステムイメージから復元する。
・コマンドプロンプト:コマンドプロンプトで修復を試みる。
・以前のバージョンに戻す:Update したバージョンを以前のバージョンへ戻す。
⑶ デバイスの使用:USB ドライブ、ネットワーク接続、またはリカバリ DVD を使用して回復を試みる。
このページでは、Windowsの画像を用いながら「USBメモリに回復ドライブ作成する方法」を記すことにする。
回復ドライブを作成する場合、必要なUSBメモリの容量は利用している環境により異なるため、Windows以外になにも入っていない状態であれば16GBでも十分足りる場合もあるが、一般的にはいろいろなアプリやそのデータなど、パソコンの容量は購入時よりは増えているはずである。また、メーカーによっては、パソコン購入直後の容量は32GBが必要と記載されているものもある。パソコンの使用状況によっても異なるため、「32GBのUSBメモリを用意」する事をお勧めしたい。なお、32GB以上のUSBメモリを用意しても、回復ドライブを作成したとき、現時点では32GBの容量しか使用されないようになっている。
回復ドライブに使用するUSBメモリは、回復ドライブの作成中にFAT32形式で領域がフォーマットされて作成されるが、一部のUSBメモリの中には、Windowsの回復ドライブの作成に対応していないものがあるため、USBメモリに問題がないか確認するためにも、作業前に一度フォーマットを行うことをお勧めする。
回復ドライブの作成中に、パソコンの電源が落ちてしまうとすべてが無駄になってしまうため、安全策としてパソコンの省電力機能が働かないように設定を変更しておくこと。また、ノートパソコンの場合は、作業中に電源が落ちないようにACアダプタを必ず使用する必要があるだろう。
ここから回復ドライブの作成の方法を、手順を追いながらできるだけ丁寧に進めていくことにする。
【留意事項】
Windows のバージョンやエディションおよびアップデート状況などにより、表示画面および機能または操作手順などが若干異なる場合がある。
▶ 手順 1
最初に、回復ドライブを作成するパソコンのUSB ポートにUSB メモリを挿入する。
▶ 手順 2
回復ドライブの作成を開始するには、このページではコントロールパネルから入るため、以下の方法でコントロールパネルを開く。
❶ [ メニューボタン ] を右クリックし、表示されたコンテキストメニューの[ファイル名を指定して実行]をクリックする。または、[ Windowsキー ] + [ Rキー ] を押す。
❷表示されたファイル名を指定して実行の名前フォームに [ control ] と入力する。
❸[ OK ] をクリックする。または、[ Enterキー ] を押す。
▶ 手順 3
コントロールパネルが表示されたらカテゴリー表示のシステムとセキュリティーの [ コンピューターの状態を確認 ] をクリックする。
▶ 手順 4
セキュリティーとメンテナンスのダイアログが表示されたら、[ 回復 ] をクリックする。
▶ 手順 5
回復のダイアログでは、[ 回復ドライブの作成 ] をクリックする。
▶ 手順 6
ユーザーアカウント制御が表示されるため、[ はい ] をクリックする。
▶ 手順 7
回復ドライブの作成ダイアログが表示される。
❶[ ☑ システム ファイルを回復ドライブにバックアップします。] のチェックボックスにチェックを入れる(デフォルトではチェックは入っている)。
❷[ 次へ ] をクリックする。
ドライブのデバイスを検索するために、お待ちくださいを表示する。
▶ 手順 8
USB フラッシュドライブの選択のダイアログが表示され、使用可能なドライブ内から、事前に挿入しておいた USB メモリドライブを選択する。
❶このページでは、[ D:\(ESD-USB) ] をクリックして選択する。
❷[ 次へ ] をクリックする。
▶ 手順 9
回復ドライブの作成のダイアログ内に、「ドライブ上のすべてのデータが削除されます。」と、警告マークが表示されるため、内容を確認して [ 作成 ] をクリックする。
回復ドライブを作成中のダイアログが表示され、ドライブのフォーマットが開始される。
ドライブのフォーマットが終わったら、ユーティリティのコピーが開始される。回復ドライブの作成が完了するまで、パソコンのスペックにもよるが45分程度、スペックが低い場合は100分程度待つことになる。
▶ 手順10
回復ドライブの作成がすべて終了すると、「回復ドライブの準備ができました」のコメントが表示されるため、[ 完了 ] をクリックして回復ドライブのダイアログを閉じて、回復ドライブの作成を終了する。
⑴ エクスプローラーの PC を開くと、デバイスとドライブが見て取れるため、回復ドライブを作成した USB メモリを確認すると、「回復」のドライブ名が表示されていることが分かる。
⑵ 以下の画像は、USB メモリに生成された回復ドライブ内のフォルダーやファイルである。
⑶ 以下の画像は、BIOS の First boot を USB ドライブに変更し、作成した回復ドライブを起動したダイアログで、キーボードレイアウトの選択メニューが表示される。
なお、Windows の回復を実行する場合は通常、[ Microsoft IME ] をクリックして開始することになる。
⑷ [ Microsoft IME ] をクリックすると、以下のオプションの選択ダイアログが表示される。なお、回復を実行する場合は、[ ドライブから回復する ] をクリックする。
⑸ [ ドライブから回復する ] をクリックすると、「ファイルの削除のみ行う」または「ドライブを完全にクリーンアップする」が選択でき、作成した USB ドライブから回復することができる。
最後に、これらの画像から見て取れるように、ドライブから回復する他にもオプションが用意されている。トラブルシューティングを実施することで、Windows の起動に関するトラブルに対応できるようになるため、回復ドライブを事前に準備しておくことをお勧めしたい。