プライベートの設定が再起動などでパブリックに戻らない方法

151_private-10画像

Windowsでは、ネットワークをプライベートに設定すると、ネットワーク上の他のコンピューターとの共有が許可される。しかし、Windowsを起動するたびに、ネットワークがパブリックに戻ってしまう場合がある。パブリックに戻ってしまうと、今まで共有していたフォルダーやファイルの操作ができなくなってしまうため、いちいちネットワークの設定をプライベートに再設定しなければならず、作業の手間になってしまう。

この記事では、Windowsを起動するたびに、ネットワークが自動的にパブリックに戻ってしまう問題を解決する方法を紹介する。その解決策はレジストリを使用し、ネットワークを常にプライベートに設定する方法である。また、プライベートに対するセキュリティも手動で変更する必要がある。これにより、セキュリティとプライバシーを保護しながら、Windowsを再起動してもネットワークの設定が望む状態で安定して維持される。

------[ 目 次 ]------

1、ネットワークの確認

2、ネットワーク情報の確認

3、レジストリの設定

4、セキュリティーの設定

【留意事項】

このページでは、Windows 11Proを使用して説明するが、Windowsのバージョンやアップデート状況などにより、表示画面および機能または編集手順などが若干異なる場合がある。

1、ネットワークの確認

最初にネットワークの確認をするため、以下にその手順を記す。

▶ 手順 1

タスクバーの[スタートボタン]をクリックし、ピン留め済みアプリ内の[設定]アイコンをクリックする。

151_private-12画像

▶ 手順 2

設定ダイアログが表示されるため、以下を選択する。

左ペイン内の [ネットワークとインターネット] をクリックする。

表示されたダイアログの右ペイン内 [イーサネット] をクリックする。

Wi-Fiを使用している場合は[Wi-Fi]をクリックし、表示されたWi-FiのSSID[プロパティ]をクリックする。

151_private-14画像

▶ 手順 3

イーサネットまたはWi-Fiネットワーク プロファイルの種類が、パブリック ネットワークにチェックが入っているため、このPCのネットワークはパブリック ネットワークに設定されていることが確認できる。

ここでプライベート ネットワークにチェックをいれれば、フォルダーやファイルの共有ができるようになる。しかし、PCを再起動するとパブリック ネットワークに戻ってしまう場合があるため、ここでは設定を変えずに次項目へ進む。

151_private-16画像
2、ネットワーク情報の確認

次項目でレジストリのネットワークプロファイルの設定を修正するために、ネットワーク情報でプロファイル名を確認する必要がある。

▶ 手順 1

コントロールパネルからアクティブなネットワークを表示するため、その手順を以下に記す。

タスクバーのスタートボタンをクリックし、アプリの検索フォームに [コントロール] と入力して[Enter]キーを押す。

表示されたダイアログの左ペインまたは右ペイン内の [コントロールパネル] をクリックする。

151_private-18画像

▶ 手順 2

コントロールパネルが表示されるため[ネットワークの状態とタスクの表示]をクリックする。

151_private-20画像

▶ 手順 3

表示されたネットワークと共有センターダイアログのアクティブなネットワークの表示を確認すると、プロファイル名が「ネットワーク2」で、ネットワークは「パブリックネットワーク」であることが見て取れる。記憶またはメモをしてタイトルバーの[閉じるボタン]でダイアログを閉じる。

151_private-22画像
3、レジストリの設定

ネットワークを常にプライベートにするには、レジストリのネットワークプロファイルを設定する必要がある。ネットワークプロファイルでプライベートに設定すると、PCを再起動しても変化しないため、安定して作業ができるようになる。その手順を以下に記す。

▶ 手順 1

レジストリ エディターを起動する。

タスクバーの [スタート] ボタンを右クリックする。

ファイル名を指定して実行の名前フォーム内に [regedit] を入力する。

[OK] ボタンをクリックする。

151_private-24画像

▶ 手順 2

ユーザーアカウント制御のダイアログが出るため[はい]ボタンをクリックする。

151_private-26画像

▶ 手順 3

レジストリエディターが起動するため、ここで万が一に備え、必ずレジストリのバックアップを取ることをお勧めする。プロファイルの確認は以下の手順で行う。

以下のキーツリーをコピーし、[ツリービュー]にペーストして[Enter]キーを押す。

「Profiles」キーのサブキーに、ユーザーのハードウエアIDが見て取れる。IDが一つの場合は問題ないが、IDが複数ある場合はこのIDを一つずつ順にクリックする。

クリックして右ペイン内「ProfileName」のデータを確認し、前記項目2ので記憶したプロファイル名と一致するハードウエアIDを見つける。このページでのプロファイル名は「ネットワーク2」である。

プロファイル名と一致するハードウエアIDが見つかったら、同じペイン内上部の名前「Category」のデータを確認すると「0×00000000(0)」と、カッコ内が(0)になっているのが見て取れる。

この(0)はネットワークがパブリックであるため、プライベートにするには(1)に修正する必要がある。

151_private-28画像

▶ 手順 4

ここでは、「Category」のデータを修正するため以下の操作をする。

右ペイン内の「Category」の文字をマウスでポイントして右クリックする。

表示されたコンテキストメニュー内の [修正] をクリックする。

151_private-30画像

▶ 手順 5

「Category」のデータを修正する。

値のデータが「0」になっているため削除して[1]を入力する。

[OK] ボタンをクリックする。

値のデータが「0」はパブリック、「1」はプライベート、「2」はドメインとなる。

151_private-32画像

▶ 手順 6

修正が終わったら「Category」のデータを確認すると、「0×00000000(1)」と、カッコ内が(1)になっているのが見て取れる。これでネットワークが常にプライベートに設定されたことになるため、レジストリエディターを閉じる。

151_private-34画像

▶ 手順 7

前記2の項目と同じ手順で、ネットワーク情報のプロファイル名の直下を確認すると、パブリックからプライベートに変わっているのが見て取れる。

151_private-36画像
4、セキュリティの設定

このページでは、Windowsのデフォルトであるネットワークをパブリックからプライベートに修正した。しかし、ネットワークのセキュリティは一緒に修正されないため、手動で修正する必要がある。

この項目では、ローカルグループ ポリシーエディターを使用し、ネットワークリストマネージャーポリシーのセキュリティを、パブリックからプライベートに修正する手順を記す。

Windows 10 / 11 Homeの初期状態では、ローカルグループポリシーエディターは使用できない設定になっているため、一工夫する必要がある。

ネットワークリストマネージャーポリシーとは、ネットワークセキュリティを強化するために使用する。ネットワークリストマネージャーポリシーを使用して、デバイスがネットワークにアクセスできる範囲を制限し、アクセスできるリソースの種類を制限できる。これにより、悪意のあるデバイスがネットワークにアクセスしたり、ネットワーク上の機密リソースにアクセスしたりするのを防ぐことができる。

▶ 手順 1

ローカルグループポリシーエディターを起動する。

タスクバーの[スタートボタン]を右クリックする。

ファイル名を指定して実行の名前フォーム内に [gpedit.msc] を入力する。

[OK] ボタンをクリックする。

151_private-38画像

▶ 手順 2

ローカルグループポリシーエディターが起動するため以下の手順で操作をする。

左ペイン内の[Windowsの設定]をダブルクリックする。

[セキュリティの設定]をダブルクリックする。

[ネットワークリストマネージャーポリシー]をダブルクリックする。

右ペイン内で、プライベートに変更したプロファイル名を見つける。このページでは[ネットワーク2]を右クリックする。

表示されたコンテキストメニューの[プロパティ]をクリックする。

151_private-40画像

▶ 手順 3

ネットワーク2のプロパティが表示されるため以下の手順で操作する。

上部の[ネットワークの場所]タグをクリックする。

場所の種類の[プライベート]のラジオボタンをクリックしてチェックを入れる。

[OK] ボタンをクリックし、ローカルグループポリシーエディターを終了する。

これでネットワークのプライベートはセキュリティが強化され、セキュアな状態でフォルダ共有やファイルの共有ができるようになる。

151_private-42画像
amazon
amazon
page_top