ASRock のマザーボードB75M BIOSのアップデート方法

28_bios_b75m-06画像

パソコンに使用されているプログラムを大きく分類すると、次の3つになる。

BIOS(バイオス)「Basic Input/Output System」

通常はマザーボードに組み込まれており、ハードウエアとの入出力を行う最も基本的なプログラムである。主に使用されるものはAward BIOSとAMI BIOSの2種類があり、各メーカーでカスタマイズされているものが多い。

OS(オーエス)「Operating System」

基本的には機器の管理や機器制御のための機能、ソフトウエアを使用するための機能を持たせてシステム全体を管理する。代表的なものには、Windows、Mac、UNIX等が挙げられる。

App(アプリ)「Application software」

通称(アプリ)と呼ぶ、パソコン上で実施する機能を直接有するプログラムである。ワードプロセッサやデータベース管理 ソフト、表計算ソフト、ゲームソフト等々数多く存在する。また、プログラム言語に精通していれば開発も容易に行える。

このページでは、年代ものである ASRock社のマザーボード「B75M」の BIOS のアップデートの方法を記すことにする。このマザーボードは2012年に発売されたものでだいぶ古くなったが、CPU i7も使用できるため閲覧者も多く、継続して更新することにする。

【参考】

BIOSアップデートの必要性と危険性

特に自作パソコンの場合は、CPUや必要なパーツを自分で取り付けるが、このCPUやパーツは内部設計や機能の追加が常に行われている。各メーカーは、これらの追加機能を正しく作動させるために、BIOSに機能追加を行いネット上に公開している。CPUを正常に作動させる、またマザーボードと機能追加されたパーツに互換性を持たせるためには、BIOSのアップデートは必須である。近年、アップデートツールも出てきて安全性も高まってきたが、BIOSのアップデートは、メモリチップに書き込みをするため、まれに失敗することがある。BIOSの内容が破損またはメモリチップ自体が故障してしまうと、パソコンとして全く機能しなくなる。

BIOSのアップデートは、リスクが伴うことを良く理解した上で行うこと。また、パソコンの状態が良好な場合など、不必要なアップデートは避けるべきである。

1. BIOSのダウンロード

ASRock(アスロック)社の日本語サイトの以下から新しい「B75M」のBIOSをダウンロードする。

ASRock社ダウンロードサイト

28_bios_b75m-08画像

最新はBeta版のため、このページでダウンロードしたファイルはだいぶ古いが、Ver:1.80である。

ダウンロードしたファイルは「 B75M(1.80)ROM.zip 」圧縮ファイルである。この圧縮ファイルを解凍すると、「 B75M1.80 」このように生成される。

今回は、BIOSのセットアップ画面から、インスタントフラッシュ(Instant Flash)を使用してBIOSをアップデートする。インスタントフラッシュで行えば、BIOSプログラムが手元に残るため、もしも失敗してもリトライできる。

2. アップデート手順

BIOSをアップデートするために、USBメモリを用意して準備を開始する。ダウンロードしたZIPファイルは「B75M(1.80)ROM.zip」で、解凍すると「B75M1.80」ファイルが生成される。また、ファイルの容量は「8.192KB」のため、USBメモリの容量は4GBもあれば十分である。

ダウンロードしたBIOS圧縮ファイルを解凍する。

USBメモリを「FAT32」形式でフォーマットする。

解凍したBIOSファイル「B75M1.80」をフォーマットしたUSBメモリのカレントディレクトリに保存する。

3. アップデート開始

パソコンを再起動してBIOSのアップデートを以下の手順で実行する。

▶ 手順 1

パソコンのUSBポートに、BIOSを保存したUSBメモリを差し込む。

▶ 手順 2

パソコンを再起動させ、BIOSメニューが出たら空かさず「Delete」または「F2」キーを長押しして、「BIOSセットアップメニュー」が出るまで押し続ける。

▶ 手順 3

BIOSセットアップメニューの、詳細設定メニュー「Advanced」を選択して、メニュー内のインスタントフラッシュ「Instant flash」を選択して実行する。

【参考】

マウスが使用できる場合は問題ないが、使用できないときは、矢印キーで選択して、Enterキーで実行する。(以下全画面同様)

28_bios_b75m-10画像

インスタントフラッシュ「Instant flash」部分の拡大画。

28_bios_b75m-12画像

▶ 手順 4

インスタントフラッシュ「Instant flash」を実行すると、パソコン内のすべてを検索してBIOSプログラムを探し表示する。

USBメモリのカレントディレクトリへ保存した場合は、次の画像と同じ表示になる。保存したプログラムが表示されたら、表示された文字の部分(赤枠内)を選択して実行する。

28_bios_b75m-14画像

▶ 手順 5

実行すると、「UEFIの更新中は、電源オフをしないでください。」の表示が何回か出るため、このままで待つこと。

28_bios_b75m-16画像

▶ 手順 6

終了すると、「プログラム成功、エンターキーを押してシステムを再起動してください。」と表示が出るため、そのままEnterキーで実行すると、パソコンは再起動する。

28_bios_b75m-18画像
4. バージョンの確認手順

BIOSのアップデートを実行したが、アップデートされているか確認する。

▶ 手順 1

バージョンの確認をするため、前記(3の(2))と同じ操作でBIOSセットアップメニューを表示させて、メイン「Main」を選択する。

28_bios_b75m-20画像

▶ 手順 2

選択すると、次の画面になるため、BIOSバージョン「UEFI Version」を確認して、アップデートされていることを確認する。

28_bios_b75m-22画像
5. OS の起動手順

BIOSのバージョン確認ができたら、BIOSセットアップメニューを終了してOS(このページではWindows)を起動する。

▶ 手順 1

セットアップメニューの終了「Exit」を選択する。

28_bios_b75m-24画像

▶ 手順 2

選択すると、次の画面になるために変更しないで終了「Discard Changes Exit」を選択する。

28_bios_b75m-26画像

▶ 手順 3

次の画面に変わったら、「Yes」を選択して実行すると、BIOSを抜け出して、OSのブートローダーに役割が任せられる。

28_bios_b75m-28画像

▶ 手順 4

ブートローダーが読み込まれ、OSが起動すれば大成功である。

BIOSのアップデートは、間違いのないように細心の注意を払い、最後まで慎重に行うことが要求される。

amazon
amazon
page_top