Windows 10 高速スタートアップを無効

Windows 10 は、BIOS の起動からサービスの起動までに複数のプロセスを経てログオンに至るが、Windows を進化させればさせるほど、システムソフトウエアは複雑化され膨大になる。これらの読み込み時間は必然的に長くなり、起動時間も長くなってしまう。そこで、起動時間を短縮させるために苦肉の策を講じたのが、「高速スタートアップ」である。
「高速スタートアップ」は、Windows 8 から搭載された機能で、シャットダウン前にデバイスなどのシステムの情報を、ハイバネーションシステムを利用して、ファイルに保存してからシャットダウンさせる。次の起動時には保存したデバイスの初期化などは実施せず、保存したファイルから直接システム情報を読み込み、起動を高速化しようとする機能である。
現在では、Windows 10 の高速スタートアップの「デフォルト値は有効」に設定されているため、システム情報の変化に適用できず、BIOS の設定変更が反映されない。また、新しく接続した周辺機器や古い規格の周辺機器を認識できないなどの不具合が多く報告されている。
※ 参考
Microsoft® は、「Microsoft® Windows 10 における弊社製品ご使用上の注意点」などと注意を促している。以下の画像は、その内容の一部を抜粋したものである。

前記のことから、ここでは「設定を保存せず高速スタートアップを無効にする方法」および「高速スタートアップの設定を無効にする方法」を、画像を用いながら説明していくことにする。
設定を保存しないで高速スタートアップを無効にしてみて、高速スタートアップが原因で不具合が生じているかを確認してみる場合は有効な方法である。
❶ [スタートボタン] をクリックする。
❷ [電源] をクリックする。
❸ [Shift キー] を押しながら [シャットダウン] をクリックしてシャットダウンさせる。
この操作で、次回の起動だけが「高速スタートアップ」は「無効」の状態になる。

高速スタートアップの機能を使用しない場合は、設定を無効にする。
⑴ コントロールパネルを開く。
❶ [スタートボタン] をクリックする。
❷ [Windows システムツール] をクリックする。
❸ [コントロールパネル] をクリックする。

⑵ コントロールパネルの [システムとセキュリティ] をクリックする。

⑶ システムとセキュリティの [電源オプション] をクリックする。

⑷ 電源オプションの左側 [電源ボタンの動作を選択する] をクリックする。

⑸
電源ボタンの定義とパスワード保護の有効化の [現在利用可能ではない設定を変更します] をクリックする。
すると、シャットダウン設定のチェックボックスと文字が浮かび出て設定の変更が可能になる。

⑹ [☑高速スタートアップを有効にする(推奨)] のチェックボックスをクリックして、チェックを外す。

⑺ チェックボックスに、チェックマークが入っていないことを確認し、下側の [変更の保存] をクリックして設定変更を終了する。

ここまで、「高速スタートアップを無効にする方法」を記してきたが、無効にすると起動時間が若干長くなるために覚悟が必要である。
しかし、まだ価格や耐久性に若干の問題はあるが、ソリッドステート ドライブ(SSD)の対応で、高速スタートアップの設定を「有効」に設定した場合よりも遙かに高速で快適になる。
このようなことから、Microsoft® はソフトウェアをエボリューションしても、ハードウェアが追い付いてこないことに四苦八苦している様子がうかがえるような気がする。