バンドスコープが実現できる LPB2

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LPB2(LP-Bridge Software)をパソコンにインストールすることで、K2/K3/YAESU(FT-950/FT-2000/FTDX5000)および KENWOODのリグを、SDRソフトウェアやリグコントロールソフトウェアなどと、簡単に接続できる仮想COMポート作成フリーソフトウェアである。Larry(N8LP)の公式サイトでは、Windows 2000/XP/Vista/7/8の32/64bit上で作動することになっているが、Windows 10/64bit上でも問題なく作動している。

このソフトウェアで生成される仮想COMポートを媒体として、パソコン上に立派なバンドスコープが実現できる。

このページでは、LPB2のダウンロードからインストール、設定および起動方法を画像を使いながら説明することにする。

KENWOOD CATインターフェースの作製は以下を参照。

KENWOOD CATインターフェース 自作

1、ダウンロードおよびインストール

LPB2 Software Pageで、「LPB2 v1.07_full.zip」および「LPB2 v1.08_update.zip」の 2つをダウンロードする。

ダウンロードしたら解凍して、「LPB2 v1.07_full」フォルダ内の「setup.exe」を実行してインストールする。

次にアップデートファイル「LPB2 v1.08_update」フォルダ内の「setup.exe」実行してアップデートする。デフォルトでは「v1.07」と同じフォルダにアップデートされるが、インストールフォルダを変更した場合は、パスを指定してアップデートする。

もしも、LPB2のサイトがなくなった場合は、以下からどうぞ!

LPB2_107_full.zip

LPB2_108_update.zip

<LPB2ソフトウェア ページ>

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2、LPB2 の起動

LPB2の起動は、デスクトップに作成されたショートカット「LPB2.exe」をクリックして起動する。もしも、ショートカットが作成されなかった場合は、「C:/Program Files (x86)/LPB2」フォルダ内の「LPB2.exe」をクリックして起動する。

初回起動は以下の画像のように設定画面が表示される。画像内の①から⑥は設定箇所である。ここでの設定説明は①から⑤までとし、⑥は今回使用しないため割愛する。また、番号を付けてない白紙のフレームがいくつか見て取れるが、これは LPB2の実行結果を表示するフレームである。

<初回起動画像>(画像上でクリックすると拡大) ①~⑤は設定箇所

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3、の設定

リグポート設定

Rig Portは、使用するリグを設定する。上からリグタイプ、COMポート、ボーレートをプルダウンメニューから選択する。

Connect/Disconnectは、LPB2とリグを接続/切断する。

Auto Connectのチェックボックスにチェックを入れると、LPB2の起動と同時にリグに接続する。

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リグやソフトのアクセスタイミングの設定

Polling(ms)は、リグやソフトの起動時の競合を避けるため、順番にアクセスするタイミングを設定する。デフォルトは 200ms(0.2秒)になっているが、現在のところ問題はなさそうである。

Always On Topは、LPB2が起動したときの表示を常に手前に表示する。

Start Minimizedは、LPB2が起動したときの表示を最小化し、タスクバーに表示する。

AutoLaunch SDR appのチェックボックスにチェックを入れると、LPB2の起動時に SDRソフトが同時起動する。なお、SDRソフトのパスを、⑤の最以下の「SDR app」のフォーム内に記入する。

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SDR ポートの設定

SDR Portは、デフォルテの「99」番で問題はないが、プルダウンメニューにないポートに変更したい場合は手打ちで変更する。ポートの競合を避けるため、普段使用しないようなポート番号を指定する。以下の画像は、「20」番に手打ちをしたものである。なお、SDRソフトのリグポート番号と一致させる必要がある。HDSDRの設定は、「Options> CAT to Radio(Omni-Rig)> Omni-Rig Setup> Port」と一致させる。

Create/Closeボタンは、SDRソフトを接続/切断する。

Auto Createボタンのチェックボックスにチェックを入れると、LPB2の起動時に SDRソフトが同時起動する。

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仮想 COM ポートの設定

Virtual Com Portは、LPB2と同時起動させたいソフトの仮想 COMポートをプルダウンメニューから選択する。「Turbo HAMLOG/Win」を起動させる場合は、「オプション> 環境設定> 設定4または設定5> リグと接続」「COM」ポート番号である。

Create/Closeボタンは、仮想 COMポートに接続されているソフトを接続/切断する。

Auto Createのチェックボックスにチェックを入れた状態でLPB2を終了して再起動すると、仮想 COMポートを自動作成する。

AI1および AI2は、接続するソフトのモードを模倣するもので、このモードが必要なソフトはチェックボックスにチェックを入れる。なお、「Turbo HAMLOG/Win」の場合は、以下の「参考」を確認し、「AI1」または「AI2」のいずれかのチェックボックスにチェックを入れないと作動しない。

Auto Launchのチェックボックスにチェックを入れ、なおかつ、後記⑤の「Virtual Port Application Paths」の最下位「SDR app」フォームに、ここで使用するソフトのパスが切られていると LPB2と同時起動する。

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LPB2と同時起動するソフトのパス設定

Virtual Port ApplicationPathsのApp1から App5は、LPB2と同時起動したいソフトのパスを記入する。なお、指定するパスは、前記④の「Virtual Com Port」のAからEで設定したソフトのパスと一致させる。また、「Virtual Com Port」に設定していない他のソフトでも同時起動できる。

最下のSDR appは、③で設定したSDRソフトのパスを記入する。

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アウトプットCOMポートの設定

LPB2の「OutPut ComPortAおよびB」は、アンテナコントロールなどの外部ハードウエアを接続するポートを設定するが、ここでは使用しないため設定しない。

参考

「Turbo HAMLOG/Win」で KENWOOD機を使用する場合の注意事項。

「Turbo HAMLOG/Win」の起動時および入力ウィンドウバッファのクリア時に、「AI1」コマンドを送信して連続してリグから情報が送られるように設定されている。この場合、VFO-A,Bどちらを使用しているかの情報も取得しているため、リグがVFOではなくメモリチャンネルを使用している場合は、周波数の設定はできない。また、リグ接続設定で拡張機能にチェックを入れておくと、「AI2」コマンドを送信する。これは、TS-2000など最近のリグで有効になる。

4、終了と再起動

LPB2を終了する場合は、接続しているソフトを終了してから「File」「Exit」または右上の「閉じるボタン」をクリックする。

前記①から⑤の各設定項目の「Auto~」欄のチェックボックスにチェックを入れた状態で LPB2を終了して再起動すると、チェックを入れた項目のソフトが LPB2と同時起動する。なお、パソコンのスタートアップに LPB2のショートカットを放り込んでおくと、パソコンと同時起動する。また、リグに火を入れてから起動しないと、ひどく怒られてしまう。

以下の画像で見て取れるが、設定した COMポートのソフトが起動した場合およびリグがつながった場合は、COMポートフォーム内の文字がグレーに変化するため確認できる。

なお、LPB2の起動時間の遅さは定評だが、PCのスペックや同時起動させるソフトの数などにより、起動時間に差が生じる(以下の参考を参照)。
LPB2 の表示画面を小さくしたい場合は、メニュの「Setup」から「Hide」を選択する。

<LPB2の再起動画像>(画像上でクリックすると拡大)

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参考

LPB2 の起動時間

ソフトウェアの起動時間を CPUとメモリのみで比較できるものではないが、他のスペックは紙面上割愛するため目安程度にしてほしい。

LPB2と同時起動するソフトは、HDSDRTurbo HAMLOG/Winで、リグは KENWOOD TS-950Sを接続すると以下の起動時間になった。

i7-377OK 4コア 8スレッド 3.5GHz、実装メモリ 16GB : おおむね30秒

Crleron G550 2コア 2スレッド 2.6GHz、実装メモリ 8GB : おおむね45秒

5、COM ポートの確認

以下の画像は、LPB2の起動後にデバイスマネージャーから COMポートを確認したものである。

(COM3)および (COM4)は物理 COMポートで、(COM4)は実際にリグとつながっているポートである。(COM11)が LPB2で作成された仮想 COMポートである。

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6、最後に

以下の画像は LPB2を自動起動させたもので、ソフトウェアは HDSDRおよび TurboHAMLOG/Win、リグは KENWOODの TS-950Sである。リグの VFOを回すと HDSDRおよび HAMLOGの周波数が変化し、リグと同じ周波数を表示する。また、モードもリグに合わせて変化し、パソコンのスペースキーが PTTとして作動して送受信ができる。なお、文字入力時には本来のスペースキーとして作動する。

このコラボでの弱点は、950のボーレート(デジタル信号をアナログの搬送波にのせて運ぶときに用いられる伝送速度)が「4800baud」と低いために、VFOを速く回すと HDSDRおよび HAMLOGの周波数表示が遅れる傾向にある。しかし、HAMLOGのデータ入力や交信に支障はない。

<LPB2 に接続され起動した画面と TS-950S>

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LPB2は、使用できるリグが限定されるが、他にこのような(1つの物理 COMポートを複数の仮想 COMポートとして利用する)使い方のできるフリーソフトウェアは、VSPE(Virtual Serial Ports Emulato)がある。このソフトウェアは ICOMなど多くのリグに対応している。しかし、32bit版はフリーウェアだが、64bit版は有料である。今時32bitのパソコンを動かしている方は少ないだろう。64bitのパソコンで 32bit版を使えるが、起動するごとにこっぴどく怒られてしまう。趣味を楽しもうというのに一々怒られるのはどうも性に合わない。

近年、リグも多様化し、バンドスコープを表示するリグが店頭に並ぶようになってきた。しかし、リグに付いているバンドスコープの表示部は物理的に小さくなってしまい見づらくなってしまう。少し手間をかければ、フリーソフトだけでこのような大画面のバンドスコープが実現してしまう。


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