回復ドライブおよび修復ディスク作成ができない解決策

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Windowsで回復ドライブやシステム修復ディスクの作成中に警告が表示され、作成作業が途中で止まってしまう場合がある。警告の内容はさまざまであり、内容を一概に判断するのは難しいため、状況に合わせてそれ相応の処置をとる必要がある。その基本的な対処方法を以下に記すことにする。

--- 目 次 ---

1、基本的な対処方法

2、最終手段はWindowsの初期化

3、Windowsを初期化しなくても作成できる場合の手順

4、考察

1.基本的な対処方法

回復ドライブやシステム修復ディスクの作成中に、表示された警告やダイアログメニューの内容を確認しながら、基本的な対処方法を行ってみて、発生した現象が改善されるか確認する必要がある。その基本的な対処方法を以下に記す。

作成するメディアの確認またはメディアを交換する。

回復ドライブを作成する場合のUSBメモリの容量は、32GB以上が推奨されている。しかし、未使用領域が残っていても他用途に使用する機能が保存されている場合は使用できない場合がある。このようなこともあるため、作成するUSBメモリまたはCD/DVDデスクを取り換えてみる必要がある。

パソコンの省電力機能であるスリープを解除する。

回復ドライブやシステム修復ディスクの作成中に、スリープ状態になってしまった場合、マウスやキーボード操作により作成が中断されることがあるため、スリーブ状態にならないよう設定を解除する。

作成に使用するWindowsをアップデートする。

Windowsのアップデート中や、アップデートのための再起動を実施する前に、回復ドライブやシステム修復ディスクを作成すると、正常に作成できない場合があるため、Windowsのアップデートを終了してから作成する。

使用しているセキュリティソフトを一時的に無効にする。

強力なセキュリティソフトを使用している場合、そのソフトが作成作業を抑えている場合が考えられるため、セキュリティソフトをいったん無効にしてみて改善するかを確認する。

パソコン内の常駐ソフトやアプリの作動状態などを確認する。

パソコンの起動中に常に作動している常駐ソフトなどの影響により、回復ドライブやシステム修復ディスクの作成ができない場合がある。影響がありそうな常駐ソフトを探すのは至難の業だが、スタートアップやサービスおよびタスクスケジューラなどにより、影響がありそうで動作している常駐ソフトなどを無効や強制終了してみる。

システムディスクのクリーンアップを行う。

システムドライブに対し、ディスクのクリーンアップを実行して不要なシステムファイルなどを削除すると、回復ドライブやシステム修復ディスクの作成に必要な容量が減少するため、回復ドライブを作成できる場合がある。

2.最終手段はWindowsの初期化

前記の基本的な対処方法を実施しても一向に解決しない場合、最終手段としてWindowsを初期状態に戻す作業を行う。前記の⑴から⑹に対して問題のない状態でWindowsを初期化した場合、回復ドライブやシステム修復ディスクは容易に作成できるようになる。

その理由は、前記⑴から⑹に対して問題ないが、ダイアログメニューに「有効なWindowsインストールが含まれていません。」または「作成に必要なファイルがこのコンピューター上に見つかりませんでした。」などと表示される場合があるため、Windowsのシステム構成に問題があることを疑う必要がある。

回復ドライブやシステム修復ディスクを作成するには、Windowsの回復環境でもあり、Linux系OSのWindows PEが使用される。Windows用のWindows PEのフォルダーは通常見られないが、回復パーティション内の\Recovery\WindowsREフォルダー内に組み込まれている。

このようなことから結論は、回復パーティションが作成されていない、または削除してしまった。回復パーティションは作成されているが、Windows Updateやソフトのインストールなどにより、回復パーティションに不具合が生じているなどの原因が考えられる。

そこで、Windowsを初期状態に戻すと、新たに回復パーティションが作成されるため、回復ドライブやシステム修復ディスクは容易に作成できるということである。

Windowsを初期状態に戻すには、Windowsエディションおよびバージョンが同等でなければならないなど難易度が高いため、初期化の方法をよく熟知してから実施する必要がある。

Windows 11の初期化の方法は以下を参照。

データ維持して Windows 11 を初期化する

Windows 10の初期化の方法は以下を参照。

データ維持して Windows 10 を初期化する

3.Windowsを初期化しなくても作成できる場合の手順

Windowsを初期状態に戻したくないが、回復ドライブやシステム修復ディスクを作成したい場合もあるだろう。そのような場合は以下の手順で作成する。

基本的な対処方法をクリアーしているにもかかわらず、ダイアログメニューに「Windowsインストールディスクを挿入してください。」などと表示される場合がある。

ここでは、この表示が出た場合に作成する、システム修復ディスクの作成手順を、Windows 11の画像を用いて記すことにするが、Windows 10も同様の手順で操作できる。また、手順は異なるが回復ドライブ作成も同様に作成できるため、CD/DVDディスクをUSBメディアに置き換える必要がある。

なお、Windowsのバージョンやエディションおよびアップデート状況などにより、表示画面および機能または操作手順などが若干異なる場合がある。

▶ 手順 1

最初にコントロールパネルを開く。

Windowsでは、コントロールパネルを開くには複数の方法が設定されている。ここでは以下およびの2つの開く方法を記す。

以下はコマンドを使用してコントロールパネルを開く方法。

[スタートボタン] を右クリックする。または、[Windows] + [R] キーを押す。

表示されたダイアログの名前フォーム内に[control] を入力する。

[OK] をクリックする。または[Enter]キーを押す。

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GUI画面でコントロールパネルを開く場合は以下の手順で開く。

[スタートメニュー][すべてのアプリ][Windowsツール]と開き、Windowsツール内の[コントロールパネル]をダブルクリックして開く。

▶ 手順 2

コントロールパネルが開いたら、システムとセキュリティ内の[ バックアップと復元(Windows 7) ]をクリックする。

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▶ 手順 3

左ペイン内の[ システム修復ディスクの作成 ]をクリックする。

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▶ 手順 4

システム修復ディスクの作成のダイアログボックスが表示されるため、CD/DVDデスクをセットしていない場合は、パソコンに付属されているDVDレコーダーなどに、ブランクCD/DVDデスクをセットする。

プルダウンメニューから、CD/DVDデスクをセットしたドライブを選択する(選択されている場合は以下へ進む)。

[ ディスクの作成 ]をクリックする。

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▶ 手順 5

今回作成時に表示された警告は「選択されたディスクは使用できません。」と表示された。

その内容は、「選択されたディスクには、有効なWindowsインストールが含まれていません。」と表示されているため、[再試行]をクリックする。

このページを作成する際にはこのような警告が表示されたが、他にも似たような警告や表示が出る場合があるようである。また、このような警告は出ないが、以下手順6の表示が直接表示される場合もある。いずれにしても基本的な対処はクリアーしている状況でこのような表示が現れた場合は、インストールファイル(Windows PE)に不具合があると判断しても問題はなさそうである。

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▶ 手順 6

次は、「Windowsインストールディスクを挿入してください。」のダイアログメニューが表示されるため、最初にDVDレコーダーに挿入したブランクCD/DVDデスクを、Windowsインストールディスクに差し替えて[続行]をクリックする。

Windowsインストールディスクとは、Windows PEが含まれるWindowsインストール機能を有したディスクのことである。もしも、Windowsインストールディスクがない場合は、MicrosoftのWindowsメディア作成ツールダウンロードページで「Media Creation Tool」をダウンロードし、ISOファイルを二層式DVDまたはUSBメディアに書き込んで使用する。

Windowsインストールディスクに必要なページは以下を参照。

➡「Windows 11 ISOイメージファイルのダウンロード手順

➡「Windows 11 インストール用USBメモリの作成

➡「Windows 10 21H1 ISOファイルの作成

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ディスク作成ファイルの準備が開始され、しばらく待つことになる。

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▶ 手順 7

ファイルの準備が完了すると、ブランクディスクを要求されるため、ドライブに再度挿入して[OK]をクリックする。

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ディスクの作成が開始され、完了するまでの間しばらく待つことになる。

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▶ 手順 8

システム修復ディスク使用のダイアログメニューが表示されたら作成は完了しているため、[閉じる]ボタンをクリックしてシステム修復ディスク作成を終了する。

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▶ 手順 9

システム修復ディスクの作成が完了し、エクスプローラからPCのDVDレコーダーをのぞいて見ると、書き込みをしたDVD RWドライブに、「修復ディスク Windows 11 64 ビット」の文字が見て取れるため、システム修復ディスクの作成は成功しているようである。

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▶ 手順 10

さらに、修復ディスクの内容をのぞいて見ると、3個のフォルダーと2つのファイルが生成されていることが見て取れる。また、その中にbootフォルダーが生成されている。

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▶ 手順 11

最後に、作成したシステム修復ディスクを起動して確認してみることにする。

パソコンのBIOSで、CD/DVDドライブの起動優先順位をFirst Boot Deviceに変更して、作成したシステム修復ディスクを起動する。起動に多少時間がかかるが、以下画像の「キーボードレイアウトの選択」のダイアログボックスが表示され、システム回復オプションが利用できる。これでシステム修復ディスクの完成である。

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4.考察

ここまで、Windowsの回復ドライブやシステム修復ディスクの作成中に警告が表示された場合の基本的な対処方法や、Windows初期化の理由などを記してきた。

また、警告が表示されたにもかかわらず、システム修復ディスクを作成する方法を記してきたが、末永くWindowsと付き合っていくのであれば、警告を素直に受け止めてWindowsを初期状態に戻すことをお勧めする。

初期状態に戻しても、現在使用しているデータやインストールしたソフトなどはそのまま使用でき、デバイス内の不要なファイルなどはすべて削除されるため、デバイスの空き容量も増えて作動も快適になる。

Windowsは不要なものを多く吐きすぎるため、定期的に初期化したいものである。

それでは、楽しく快適なパソコンライフをお過ごしください。

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